近年のインスタントラーメンの動き
1996年~

近年のインスタントラーメンの動き 1996年~

健康を意識したカップめん競争

健康を意識したカップめん競争

高齢化の進展や疾病構造の変化を背景に、2000(平成12)年3月に、国民健康づくり運動として厚生省事務次官通知により、「健康日本21」が開始され、また2002(平成14 )年8月には「健康増進法」が公布されました。

こうした国民の健康意識の高まりを先取りする形で、カップめんの世界にも健康を意識する新製品が登場し始めました。

カップヌードルライト
はるさめヌードル(ワンタン醤油味)
カップヌードル
ライト
はるさめヌードル
(ワンタン醤油味)
1996(平成8)年
「おいしさプラス」シリーズ
食物繊維にこだわった「サイリウム・ラーメン」を発売。
日清食品
1997(平成9)年
「おいしさプラス」シリーズ
「サイリウム・ヌードル」を発売。
日清食品
1998(平成10)年
食物繊維1,000mgと塩分45%カットを謳う「キトサンダイエットヌードル」を発売
日清食品
2001(平成13)年
低カロリー指向への対応として、JAS定義上の小麦粉・そば粉を主原料とする「即席めん」ではない、「スープはるさめ」を発売。
特に若い女性の間で人気が上昇し「はるさめ」ブームとなる。
エースコック
2003(平成15)年
魚のコラーゲンと必須アミノ酸を加え、三大栄養素をタンパク質2、脂質2、炭水化物6というバランスを調整した「ISOLA」(イゾラ)を発売。
東洋水産
2004(平成16)年
コラーゲン1,000mg の「スープヌードルキムチ」を発売。
日清食品
2006(平成18)年
スポーツヌードルを謳うLカルニチン300g配合の「燃焼系」、大豆ペプチド1,000mg配合の「回復系」を発売。
日清食品
2009(平成21)年
低カロリーを謳った即席めんとしてはレギュラーサイズながら198kcalに押さえた「カップヌードルライト」を発売。
日清食品
2011(平成23)年
減塩を意識したカップめんとして、「大人のこだわり」シリーズ和風めんとして「華やかうどん」と「だし香るそば」を発売。
東洋水産
2013(平成25)年
塩分30%カットを実現した「だしの旨みで減塩」を謳った小型カップの「鶏炊きうどん」「小海老天そば」を発売。
エースコック

宇宙で食べられるインスタントラーメンの誕生

宇宙飛行士野口聡一さん宇宙ラーメン「スペース・ラム」を食べる(NASA/JAXA)
宇宙飛行士野口聡一さん
宇宙ラーメン「スペース・ラム」を食べる
(NASA/JAXA)

2005(平成17)年7月、宇宙飛行士野口聡一氏が、スペースシャトル「ディスカバリー」に乗り込み、無重力状態の宇宙空間でめんを食べている様子がテレビのニュースで紹介され、話題になりました。

日清食品とJAXA(宇宙航空研究開発機構)が共同開発した宇宙ラーメン「スペース・ラム」という商品で、軟質密閉容器に、一口サイズのめん3個とスープ、具材が封入されています。
宇宙船内で安全範囲として供給される70℃の低温のお湯でも、5分で戻り食べることができて、さらにスープが機内に飛び散らないようにとろみがついています。

このような一口サイズであること、熱湯でなくてよいこと、とろみをつけていることなどは、今後の人口構成から主要なユーザーとしてポテンシャルの高い高齢者層にとって食べやすく、また、熱湯でなくてよいというのはエコにも通じることから注目されています。

こうした技術は即席めんの新たな可能性を予感させるものであり、その進展・応用によって、全く新しい食品としての地平を切り開き、新規の需要が期待できます。

袋めん新時代の到来

マルちゃん正麺
マルちゃん正麺

2011(平成23)年、東日本大震災後の「絆」を大切にする家庭内食回帰の風潮の中で、東洋水産が生めんに引けをとらない、ノンフライ新製品「マルちゃん正麺」シリーズを市場に投入し、大きな反響を呼びました。

頂
日清ラ王(袋)
日清ラ王(袋)

これに続いて、2012(平成24)年に、日清食品がカップめんのビッグネームである「ラ王」のノンフライ袋めんを発売、2013(平成25)年に明星からは「究麺」、サンヨーからは「頂」が発売されました。結果、カップめんの登場以来、減少していた袋めんの生産が回復傾向にあります。

ノンフライ袋めんのJAS格付け数量をみると、2010(平成22)年度には13億300万食であったものが2013(平成25)年度には66億300万食へと急増しています。

この「袋めん新時代」ともいうべき新たな動きについては、今しばらく様子を見る必要がありますが、少なくとも既存のインスタントラーメンから新食感のノンフライめんへと需要が広がりつつあり、インスタントラーメンだからこそ出せる美味しさと、生めんに引けをとらない美味しさという二つのベクトルを目指しながら、袋めん全体の活性化につながっています。

麺の力中華そば
麺の力中華そば
新麺組
新麺組

フライめんのジャンルにおいても、新食感めんが登場する予兆として、2010(平成22)年、原料に米粉を配合したエースコックの「新麺組」が登場し、2011(平成23)年サンヨー食品が「麺の力」シリーズを投入(平成23年)しています。